日本性機能学会名誉理事長の白井将文氏の著書によると、男性の性機能障害にはED(勃起障害・勃起不全)以外にも性欲障害、性交障害、三便宝射精障害、オーガズム障害など、さまざまなタイプがあります。

実際、ガイドのクリニックには、EDの相談と併せて早漏の悩みを打ち明ける患者さんも訪れます。共に局部周りの病気であるEDと早漏とはどのような関係にあるのでしょうか。

EDが「勃起」に関する障害であるのに対し、早漏は「射精」に関する障害です。文字通り、極めて早く短い時間で射精してしまう現象です。早漏以外の射精障害には、対極をなす「遅漏」や、まったく射精しない症状もあります。

基本的に射精は反射現象ですが、黒倍王勃起現象をつかさどる神経系とは異なる、独立した経路で引き起こされます。ですから、たとえ、勃起しても射精しないことがあります。逆に、勃起していないのに射精することもあります。

簡単に言うと、威哥王射精は陰茎の刺激から発した信号が脊髄の射精中枢を通じて精路(精液の通る道)などに伝えられることで起きます。この経路がさまざまな理由で阻害されることで射精障害が起こると考えられています。

2003年に開かれた「性機能障害に関する国際コンサルテーション会議」は早漏の診断基準として(1)膣内射精潜時が2分以内(2)射精のコントロールが不能(3)本人またはパートナーの心理的な苦痛――を満たす場合と定めました。

このほか、膣内挿入後30秒以内、性交運動10回以内など、射精に至るまでの具体的な時間や回数をよりどころとする考え方もあります。性交経験の少ない若い時期には極度の興奮で早漏気味になることがありますが、多くは経験を重ねることで解消されます。

十分な性体験を積んでいるのに起きる早漏は心因性のものが多く、いつも早いという悪循環ができ上がってしまうと、慢性化して治りにくくなります。


トップ   新規 一覧 単語検索 最終更新   ヘルプ   最終更新のRSS