スペックの一つとして表記されているにも関わらず、ゲーム中にて実際の性能に影響することがないパラメータのこと。
システム上で全く意味がないもののみならず、事実上ほとんど機能していないパラメータも含まれ、大多数はこちらである。
一見、もっともらしい名前が付いているものがほとんどであるため、初心者のみならず攻略本にまで勘違いした表記がされている例は珍しくない。
このためにNX発売前の広報には「ダミーパラメータ廃止」が一つの課題として含まれていた経緯があり、事実として多くが改善された。

以下にダミーパラメータ扱いされているものの具体例を挙げる。

システム上、無意味なダミーパラメータ

PSACシリーズ及びAC2SLにおける脚部の「SPEED」、「MOVING SPEED」
システム上、無意味なパラメータの代表例。
ブースターを使用しない歩行移動の速度を表した数値となっているが、実際には軽量二脚、中量二脚といったカテゴリ毎の重量区分によって固定化されている。
重量コアを装備するなど上半身の構成によって多少変化する場合もあるが、この数値は関係していないことからダミー扱いされる。
なお、NXでは「移動速度」が歩行速度に関係するよう改善されている。

・AC2〜AAにおけるインサイドの「SIGHT TIPE」
そもそもインサイドは全てロック不可能武器であるため、根本的にロックオンサイトが表示されず、システム上の無意味である。

・SL〜NBにおけるエクステンション実体シールドの「SHIELD COVERAGE」
シールドの防御範囲を示すパラメータであるが、実際には全方向からの被弾に対して防御効果があるため、システム上、無意味なパラメータ。
この仕様ゆえ、SLでは武器破壊を有効にしていても必ずエクステンション用実体シールドから破壊される
LRで改善され、両側面の一定角度しか防御できないようになった。

・NBにおけるインサイド全般、エクステンションの連動ミサイル、実弾タイプのミサイル迎撃装置、
レーダー類、両肩用補助ブースター、シールド類の武装を除く、実弾タイプの武器腕、右肩、左肩、右腕、左腕武装、実弾のEO内臓コアの「弾単価」、
レーダー、レーダー内蔵頭部パーツの「生態兵器表示機能」、
頭部パーツの「暗視スコープ」、「生体反応センサー」。
まず、「弾単価」は、そもそもCREDITが無い為無意味であるし、
生体兵器が登場しないため、「生態兵器表示機能」、「生体反応センサー」も無意味。
同じ理由で、「暗視スコープ」も意味の無いパラメータである。

事実上、ゲーム中は無視されるダミーパラメータ

・脚部の「ENERGY DRAIN」、「稼働時消費エネルギー」
事実上、ほとんど機能していないパラメータの代表例。
脚部稼働によって増大するエネルギー消費を示すものであるが、これは歩行移動時など極々一部の場面にしか適用されないため、小ジャンプ移動に代表されるブースト移動が主体であるACにとって重要性は極端に低い。
このため、対になるパラメータの「WAIT ENERGY DRAIN」、「STATIONALY DRAIN」、「待機時消費エネルギー」しか見ないプレイヤーも多い。
NX以前の初心者プレイヤーや攻略本表記などに誤解が多く、特にSLの中量二脚“MLM-SPINE”(稼働消費が低い一方、待機消費が破格に高い)は発売当時、悪い意味で有名であった。

・AC2〜SLにおけるフレームの「COOLING」、ジェネレーターの「CALORIFIC VALUE」
それぞれ機体各部の冷却性能と、ジェネレーターによる恒常的な発熱を意味するパラメータであるが、機体の「平常温」(=機体温度の最下限)に関係するのみで、実際の冷却速度にはほぼ関係ない。
しかし、その平常温もほとんどの場合においてせいぜいが十度前後であり、誤差と言って良いレベルである。
結果的に、実戦で求められる冷却性能(=被弾やOB使用などで一時的に上昇した熱量を、如何に速く下げるか)ラジエーターのパラメータのみで決まっているとして差し支えなく、事実上のダミーに近い。
ただし、溶鉱炉や火災現場など極一部の高温環境下ミッションにおいては平常温が数百度にもなるため、この性能を無視しすぎると常時熱暴走し続ける場合もある。
これらはNXにて一元化され、フレーム、ラジエータ双方の冷却性能と、ジェネレーターの発熱によるマイナスを総合して、平常温と冷却速度の両面に影響する最終的な「冷却性能」を算出するようになった。

・AC2〜LRにおけるレーザーブレード及び射突型ブレードエネルギーシールドの「DISCHARGE HEAT」、「使用時発熱」
それぞれの武装を使用した際、自機に発生する熱量であるが、せいぜい数度〜十数度と極々微々たる量であるため事実上無視される。
ただし、Nシリーズの射突型ブレード“NIOH”は比較的発熱が大きい。

・AC2〜LRにおけるエクステンション用補助ブースターの「BOOST POWER」、「BOOST TIME」、「BOOST ACCELERATION」、「ブースタ出力」
発動時の出力や加速度、噴射時間などを示すパラメータであるが、それぞれ用途別の比較対象がないため、事実上無視される。
ターンブースターは重量によって旋回角度・速度に影響が出るが、角度の影響はごく小さく、3シリーズで最大まで重量過多を起こしていても約90度の旋回ができ、最軽量機体でも旋回量の増加は10度前後に留まる。
この点はNXにおいて修正され、極端な重量過多の場合のみ旋回量が低下するようになったが、注目されることはまずない。

これらはAC4にて補助ブースターがクイックブーストとして発展したことで、「QB出力」や「QB噴射時間」などとして実質化された。

・NXにおける頭部の「スキャン間隔」
本来はAC2以降に導入された「レーダーの更新頻度」であり、背部レーダーの存在意義を保つパラメータなのだが、何故かNXではECM環境下でしか影響しない。
NXの対人戦レギュレーションではECM禁止が多いため、頭部レーダーは事実上、全てリアルタイム更新となっている。
NBでは改善され、従来シリーズ通りに平常時でもスペック上のスキャン間隔が適用されるようになっている。

特殊な例

・PSACシリーズにおけるジェネレーターの「WEIGHT」、武装の「ENERGY DRAIN」
これらはアセンブル上では影響し、重量過多や出力不足の原因にはなるが、実際の機体動作では無視される。
このため(積載量とエネルギー出力が許す範囲であれば)どれほど重いジェネレーターを使用しても機体速度は低下せず、どれだけ消費の大きな武装を積み込んでも回復速度に影響を及ぼさない仕様となっている。
AC2以降では廃止されているので、区別するために便宜上ダミーパラメータの一つと見做されることがある。

・AC2におけるジェネレーターの「ENERGY OUTPUT」、ブースターの「CHARGE DRAIN」
AC2では「余剰限界=ブースター消費値」という極めて特殊な仕様になっているため、ジェネレーター出力が実質の回復速度へ完全に反映されない場合がある。
実際、この仕様によって、省エネルギー型のブースターよりも高出力高消費型のブースターの方が大量のエネルギーを確保できる、と言った逆転現象も発生しうる。
あまりにも特殊すぎたせいか、現在AC2以外にこの仕様を採用しているタイトルはなく、ここまで来るとダミーと言うよりは隠しパラメータに近い。


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