今まで動かなかったドアが急に閉まった。
アクセスしても反応がない。
ここの扉はぶ厚いので破壊は不可能だろう。
仕方ないので先に進もうとした瞬間レーダーに微弱な反応があった。
ACについているレーダーは、MTや汎用ACのものよりも機能が充実している。
たとえステルスで隠れていても、サーモグラフや作動音などから敵の位置を解析してレーダーに映す。
だがレーダーには反応しているものの、レーダーにはかすかにしか映っていない。
とりあえずもっているカラサワを前に向けながら進んでいく。
壊れた管理者があるエリアまで来たとたん、
真上からグレネードが襲ってきた。
俺はそれをぎりぎりでかわす。
俺がグレネードをよけた後、グレネードを撃った奴の姿が見えた。
こいつが部隊を全滅させたに違いない。と思って奴を見た。
外見はなんら普通のACと変わらないが、見たこともないフォルムをしたACだった。
右手には小型の銃を、左手にはブレードらしきもの、肩にはさっき撃った見たことのない形のグレネードとミサイルらしきものを装備していた。
何より特徴的なのが機体の色とエンブレムである。
機体の色は赤、というよりも深い赤、真紅の色をしていて、肩には黒いボールに「9」が印刻してあるエンブレムが特徴的だった。
相手もこちらを見てきた。その瞬間奴は通信でこういった。
「秩序を破壊するものはプログラム(この世)には必要ない」と。
その直後奴は右手の銃を撃った。
パルスライフルのようだが、違った。
普通のパルスライフルより桁違いに連射力が高いのだ。
弾数に圧倒されながらもカラサワの狙い撃ちで右手ごと破壊する。
今度奴は機動力が高いことを利用してミサイルでも撃つのかと思った。
予想は大外れだった。
奴は強化人間らしく浮きながらグレネードを撃ってきた。
奴が撃ったときちょうど俺の機体は着地の反動で動けなかった。
このままではあたってしまう。そう思いながら左手を上げてしまった。
グレネードが直撃しAPが2000ほど減った。ここまで何もなかったのでAPには余裕があるが、左手は使い物にならなくなってしまった。
奴はグレネードの反動で固まっている。
今だ!!
そう思ってカラサワのトリガーを引いた。
ちょうどコアにあたったらしく、謎のACが炎上している。
最後に奴がこういった。
「秩序を破壊して何になる。人間の欲望が増えるだけだ。」
俺はその言葉を聴いて迷った。
確かに俺は管理者を破壊し同時に秩序を破壊した。
その秩序を破壊したせいで企業が確実に力をつけてきている。
このままだとすべてのものを巻き込んだ戦争になりかねない。
企業も、ACも、金も、そして人の命も。
この先どうなっていくのかわからないが、この道を選んだのが正解であってほしい。
とりあえず部隊を全滅させた奴はわかったし腕が壊れているのでいったん帰ることにする。
帰りは自力で戻りヘリで輸送してもらった。
その後整備担当者にこっぴどく怒られた。