ARMORED CORE FAN

アーマード・コアファン

ARMORED CORE REVOLUTION MEMORIES > MEMORIES:2 His sadness is wiped ….

夕日が照りつける荒野・・・

そこに『奴』はいた・・・


―――


ヘヴンズロックからいくつか離れた岩場・・・そこに俺はACで向かった。
そこに居たのは一体の朱色のAC・・・左腕には俺のシュツルムファングと同じ月光を付けていた。

『待って・・・いた・・・レイヴン・・・』
機械的なしゃべり方をする『奴』だった・・・まるで辛うじて理性を保っているかのようなしゃべり方・・・
『列車は・・・補給所に・・・破壊を・・・頼む・・・』

移動中に俺は奴に何度も話し掛けた。

「お前は何者だ・・・」
『・・・』

しかし奴は何もしゃべろうとしなかった。
「一体お前は誰だ、なぜ俺にこの不可解な依頼を頼んだ、どうしてムラクモの輸送列車を襲撃する!」
『・・・・』
やはり奴は何もしゃべらなかった。

「・・・『手術』とは何だ・・・」
俺は話の主題を変えた。
「・・・・・・・・」
しかし奴はその事も何もしゃべろうとはしなかった。


―――


夕方、作戦は実行された。
日を背に、ヘヴンズロックを見つめる俺と奴・・・

先行したのは奴だった。
俺は補給所の近くの岩場の上に待機した。
『レイヴン・・・』
見つめる先には一体のAC・・・四脚型の機体・・・

『どこだ・・・列車・・・』
奴はACと戦いながら列車を探す。

『こちらバルダー、間もなく到達します』
東に伸びる線路に列車の影が見えた。

『来た・・・』
俺は岩場の上からリニアガンを構えた。

『車両・・・破壊・・・しろ』
俺はリニアガンのトリガーを引いた。
跳んだ弾は3発。
「行け・・・!」
初弾は外れたが、残りは運転席部分と先頭車両の貨物室に当たった。
『こちらバルダー、もう駄目だ!!』
SOSを発するバルダー。しかし此方とてこれ以上無駄弾は出したくなかった。
バルダーに接近し月光で勢い良く斬りつけ、先頭車両は四散した。

『AC・・・破壊・・・する・・・』
奴はそう言うと四脚型ACに向かってチェインガンを構え、撃った。
複数の弾を体に受け、火花を散らす敵AC。
そして最後にはライフルの弾を受け爆発した。

「終わったか・・・」
俺はそう思った、しかし・・・。
奴は俺に向けてライフルを撃ってきた。
「・・・!」
俺は突然の出来事に戸惑った。
「どういうつもりだ・・・」
『破壊・・・俺を・・・してくれ・・・』
奴は悲痛にも似た叫び声を出し、こちらを攻撃してきた。

「く・・・!!」
俺はスナイパーライフルのトリガーを引いた。
『敵ACを確認、ワイルドキャットです』
COMが『敵AC』の名を告げる。
奴・・・ワイルドキャットはこちらをためらう事無く攻撃してくる・・・。

しかしこちらも黙ってやられる訳にはいかなかった。
ワイルドキャットが接近して月光で斬りつけて来る・・・。
しかしこれは逆にチャンスだった。

「このッ!!」
俺はワイルドキャットの頭部を月光で切断した。
『グ・・・ウ・・・ッ』
悲鳴を上げるワイルドキャット。
反撃としてライフルを撃つが俺は怯まなかった。

頭を斬られつつも月光で斬りつけて来るワイルドキャット。
「まだまだ・・・!」
月光で更に左腕を切断、ワイルドキャットの月光を封じる。
『グ・・・アァ・・・』
更にそこからコアへスナイパーライフルを2連射して当てる。
『・・・・』
ワイルドキャットは膝で立ち沈黙する。
「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」

「・・・お前・・・一体」
ふと見るとワイルドキャットのコックピット部分が露出しているのがわかった・・・
その中身を俺は見た。

「!!」

『人』の形では無い、異形の形をした『ヒト』を・・・
手足は無く、頭や体に無数の機器を付けられ、コードでACのコックピットと『接続』されていた。
『これで・・・開放・・・され・・・る』
人ならざる『それ』はそう言うと『接続』されていた機体・・・ワイルドキャットごと爆散した。

「人・・・じゃなかった・・・?!」
失意の底に・・・俺はアジトに戻っていった・・・


―――


「人じゃなかった?」

スミカは驚きを隠せない。

「後で知ったことだが・・・プラス・・・または強化人間と呼ばれていた代物だ・・・奴はその初期実験体だったらしい・・・」

レイフォードは淡々としゃべる。

「そして俺は『奴等』の存在を知った」

「ウェンズデイ機関・・・」

スミカはふとその言葉を漏らした。

「驚いたな・・・アンタもその機関と関わっていたのか・・・」

レイフォードは顔色一つ変えずにスミカを見つめた。

「だが、あの時の俺には奴等に復讐する理由が無かった・・・」

暫くして、レイフォードは顔を下に向ける。

「何故?」

スミカは一歩、歩み寄る。

「それは・・・後で話す・・・」

顔を下に向けたまま、そう言うとレイフォードは立ち上がった。

「流石に立ち話も疲れるだろう、茶でも飲むか?」

そう言うと彼は台所に向かった・・・。

「・・・」

スミカはそっと、その後姿を見つめていた。 

 

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