ARMORED CORE FAN

アーマード・コアファン

ARMORED CORE REVOLUTION MEMORIES > MEMORIES5 The truth that shines to interior of pupil

死すら恐れなかった・・・目的のためなら・・・

そう、彼女に出会うまでは・・・


―――


「では、我々の要求をのむ気は無い、と言うのだな?」

「いえ・・・そういう事では・・・ただ・・・」

暗い部屋で男が二人話し合っている。

「なら、前回の取引はどういう事だ?!」

一人は中肉中背の男・・・もう一人は科学者のような風貌の男・・・。

「我々は君たちのスポンサーなのだ、これ以上我々の意に背く行為をしたらどうなるか・・・解っているだろうな」

そう言ったのは中肉中背の男だった。

「・・・・」

黙る科学者

「交渉は決裂だな・・・私は帰らせてもらう!!」

そう言うと中肉中背の男は席を立ち、部屋から出て行った。

「・・・貴様らにこの『力』を渡す気など、毛頭ないのだよ・・・ムラクモの狗め・・・」

中肉中背の男が部屋から出ると科学者はそう言った。


―――


機関の専属となって三日・・・いよいよ俺の実力を試される時が来た・・・。
『さて、早速だが君の実力を試させてもらおうか・・・』
訓練施設らしき建物で俺はシュツルムファングを起動させた。

円形のドーム状の建物・・・目の前にはクローム社のカスタムAC『ヴィクセン』・・・

『お前には我々が雇っているもう一人のレイヴンと戦ってもらう』
俺は黙ってレクチャーを受けた。

『面倒だな・・・新人の相手など・・・』
ヴィクセンのパイロットから通信が入る。
『スティンガー、これは通過儀礼みたいなモノだ、お前だってそうだっただろう』

スティンガー・・・それが奴の名だった。

『では、始めてくれ』

ヴィクセンに装備されている武装は少なく見積もって2点・・・
右腕のレーザーライフルに左腕のシールドのようなブレード・・・。

しかし相手の武装を侮ってはならない。
敵はカスタムACだ、何か突拍子も無い武装が備わっているかも知れない。
そう思いながら俺はまず距離を取り、スナイパーライフルで攻撃を仕掛けた。

・・・しかし

相手はその弾を難なく避け、こちらに接近、ブレードを当て来た。
「ぐ・・・!」
俺はカウンターとして月光で斬りつけようとしたが、スティンガーはジャンプでそれを避けた。
『その程度か・・・』
スティンガーは更にレーザーライフルで攻撃してきた。
俺も負けじと銃を撃つ・・・しかし相手には当たらなかった。

ミサイルを撃つもやはり避けられる。
リニアガンを撃とうにも構えていると的になる・・・。

『終わりだ・・・』
そう言うと奴はヴィクセンに肘を付かせた。
ヴィクセンにキャノンの類は装備されていないはず・・・
しかし『それ』は確かに装備されていた。

コア内装式プラズマキャノン・・・

奴はトドメにそれを放ってきた。
「ぐぁッ!!」
閃光がシュツルムファングのコアを貫いた。
幸い、コックピットは射線から外れていた為、俺は無事だった。

そしてスティンガーはレーザーライフルをシュツルムファングの頭に突き付けた。
『これ以上の面倒事はうんざりだ・・・早々に退散してもらおう』
スティンガーは本気でトリガーを引く気だったらしい・・・

『そこまでだ・・・』

傍観者の声が通信機から流れた。
俺はあの時助けられたのか?

俺はまだあの時、死ぬ訳にはいかなかった・・・。




模擬戦闘を終え、俺は自室に戻る事にした。
施設の通路を歩いていると『奴』が現れた。
「無様な戦い方だったな・・・」
長い前髪、眉間には深い皺・・・
「アンタは・・・まさかさっきの?」
俺は確かめたかった。
「・・・スティンガー・・・面倒だが、覚えておけよ・・・」
そう言うと、奴は俺が来た道を歩いていった。
奴はどこか俺と似ている印象があった・・・。
「・・・」


また少し通路を進むと今度は女の叫び声が聞こえた。
「ちょっと、私はアンタ等ロクデナシとは違うんだからッ!!」
何処かで聞いたような声・・・
(何だ?)
俺は少し興味が湧いたらしく、俺は声のした方に行ってみた。

「ん、ナンパか?」
俺はそう思いながら近づいてみた。
「やめて下さい!」
「いいだろう、君ぃ」

青髪の女が中肉中背の男に腕を掴まれている・・・。
(・・・あの女・・・何処かで?)
俺はそう思いながらも二人の間に割って入った。
「男が女にしつこく言い寄るのは・・・関心しないな・・・」
俺はそう言って男の手を離してやった。

「く・・・そうか、貴様も私を愚弄するか!!この機関はロクデナシの集まりか!!」
そう言うと男は怒って施設の出口の方へ向かっていった。

「あ・・・ありがとうございます・・・」
彼女はそう言うとこちらの顔を見た。
「当然の事をしたまでだ・・・」
俺も彼女の顔を確かめた。

「あ、あの時の!!」
「む、まさか」

俺達はほぼ同時に声を出した。
そう、彼女は前、街で俺にぶつかって来た女だった。


「まぁ、ここで会ったのも何かの縁ね」
彼女は笑顔でそう言った。
「・・・お前・・・ここの研究者か何かか?」
俺は尋ねた。
彼女は前とは違い、機関の制服を着ていた。
「・・・まぁ、ね」
彼女は少し間を置いて答えた。

「そういえば、まだ名前聞いてなかったね」
確かに、互いに名前を知らない間柄というのは不便だった。
「名前か・・・レイフォードだ」
「レイフォード・・・うん、いい名前ね」
彼女はまた笑った。

「俺が答えたんだ、お前も名前くらい名乗れよな」
俺はそう言って彼女に名前を尋ねた。
「う〜ん、確かにそれは道理ね・・・私はシルヴィよ、シルヴィ・ワイズマン」

シルヴィはそう言うとまた俺の顔を見つめて来た・・・。
何を考えていたのかは知らないが、彼女には彼女なりの考えがあったのだろう。

「君、根暗?」
俺は痛いところを突かれたような気がした・・・。
「なぜそんな事を聞く・・・」
俺は言い返した。
「ははは、何故かな? と、もうこんな時間・・・それじゃぁね、レイフォード」

シルヴィはそう言うと走っていってしまった。
うるさい奴だったが、何故か心がやすまる・・・そんな奴だった。


―――


「それが・・・彼女と俺との二回目の出会いだった・・・」

再び小屋の中に入り語り始めたレイフォード。

「・・・それが・・・あのお墓の女性?」

スミカはレイフォードの顔を見てそう言った。

「・・・・そうだ」

レイフォードは暫し下を向き、そして答えた。

「暫くして、俺は彼女の悲しみを知る事になったが・・・それはまた後の話だ・・・」

そう言うと彼は話を続けた。

 

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