ARMORED CORE FAN

アーマード・コアファン

ホーム > 小説ギャラリー > 死神と天使第三章-堕ちゆく世界 第四話-

場所は平凡なアリーナ。
シミュレーションだとこういう便利なことができる、その上相手に危害を加える可能性がないから安心して本気を出せる。
だが相手は未知の領域のレイヴンだ。戦いは数回見たことがあるが、はっきり言ってあり得ないことの連発だ。
重量型ACなのに何故か損傷率は低いまま戦闘は終わる。更にシールドの受け方一つ取っても着弾時に弾丸を受け流している。
装弾数わずか14発だが一撃の破壊力は他のパーツの類ではない。
一撃でももらえばそこでゲームオーバーだ。
『遠慮しなくていいわよ。こっちは余裕だから♪』
と声が聞こえてくる。確かに少し笑っていることからもその余裕が伺える。

モニタの表示が「STAND BY」から「GO」に変わる。
開始直後ブースターをフルに吹かし距離を詰める。
重量型なので旋回速度の速さはどうしてもカバーできない面だ。OBも発動し、一気に左側面に回りこむ。
「バン」
リニアライフルを一発打ち込む。しかしその弾丸はシールドにより弾かれてしまう。
よく見るとシールドを若干斜めに構えて弾丸を流している。流石だ。
OBを解除し、ブースターで距離を詰める。相手はまだこちらに完全に旋回しきれていない。
「これで・・・。」
ブレードを構え、そのまま距離が詰まっていく。当たると思ったとき、相手のコアから何かが出るのが見えた。
「・・・EO・・・。」
『ご名答♪』
二つのEOから発射されたエネルギー弾は機体に直撃する。衝撃はないものの、一瞬モニタが見えなくなる。
そして次にモニタが見えたときには、目の前にNIOHのシリンダーが見えていた。
『一回目♪』
一瞬どうなったか分からなかったが、俺は急いで機体を後退させ距離をとった。
『いくらなんでも突っ込みすぎよ。そんなんじゃ命いくつあっても足りないわよ?』
モニタが映らなくなったのはほんのコンマ数秒だ。その間に機体を90度近く旋回させることはできるのだろうか?
彼女は強化人間だと聞いたことがあるが、それは関係あるのだろうか。
「バシュ!」
その時プラズマ波が頭上を通り抜けていった。「Lost Back UnitR Back UnitL」と表示される。今のでレーダーが焼かれたらしい。
『試合中にボーッとするんなんて余裕の表れかな?』
見るとリミテッドシリンダーとの距離が詰まっていた。しかし、ブースターを吹かしたままこちらを撃ってきた。
ということはキャノンに逆噴射ユニットがあるということだ。つまりその反動に耐えられる。
彼女が強化人間という可能性が高くなった。
俺は焼けたBack Unitをパージすると、OBを発動。
リミテッドシリンダーの頭上を抜けるように、頭上からまた一発打ち込む。
ACにおいても頭上は死角となりやすく、回避も容易ではない。
「バン!」
リミテッドシリンダーが若干後退し、EOが発射される。EOから発射されたエネルギー弾は綺麗にリニアライフルの弾丸を滅した。
「・・・何!?」
『まだ距離のとり方が甘いわね。それとタイミングもあと0.5秒遅いほうがいいわ。』
弾速、EOの発射タイミング、発射時の角度。すべての計算を一瞬にしてにして、軽々と弾丸を滅する。これがトップランカーの実力なのか。

相手機体の後ろに回りこみモニタ上でロックオンが確認される。
真後ろからでは流石にどうすることもできないだろう。
そのままブースターを吹かし距離を詰めていく。
するとコアからまたEOが発射されるのが見えた。
その時俺はさっきのことから少しブースターペダルを踏み込むことを躊躇してしまった。
だがその時、リミテッドシリンダーが動いた。
両腕を肩と水平まで上げると腕を曲げ、また伸ばす。
それと同時に左足を地面に固定させたまま右足を浮かせブースターを吹かす。
すると、物凄い速さでこちらに180度反転した。
「・・・反動で・・・!」
『またまたご名答♪でも気づくのが遅かったかな・・・』
距離はかなり詰まってきている状態で、あちらはCR-WBW98LXを構えている。
「・・・ちっ」
ここでもし直撃を貰えば終わりだろう。ダメージ・発熱量ともに最高クラスのエネルギーキャノンだ。
俺は一度右に切り替えしてOBを起動。そして発動前に左に一瞬振ると、発動したときに右に振る。
機体は右方向に凄まじい速度で移動をする。頭が左右に振られるのが自分でも分かった。
『ふ〜ん・・・中々・・・♪』
しかしCR-WBW98LXの銃口は相変わらずこちらに向いたままだ。ずっとLOOK ONの文字は消えることはない。
ここでこちらが撃ったとしても先ほどと同じように弾かれてしまうだろう。しかし、このままの状態を保つこともできない。
OBをいったん解除し、軽く左右に振りながらゲージの回復を待つ。流石に相手も撃ってこようとはしない。
避けられる事が分かっておいてわざわざ隙をつくるようにはしない。

ゲージが回復ししばらく様子を見ながら徐々に距離を詰めていく。
相手も距離が詰まっていることに気付いているのか気付いていないのか分からないが、
依然、先ほどから左右に細かくブースター移動しているだけだ。
(・・・次の一撃で決まる・・・。)
俺はそう感じた。おそらくこのままの状態を保ち続けてもこちらの負けは見えている。
長期戦になれば重装甲ACのほうが有利なのは明確だ。
OBでのEN消費、ブレードでのEN消費、離脱のためのEN消費・・・。
そう考えると最低でも距離を500までは詰めておきたい。今現在は600でジリジリと詰まってきている状態だ。
ここで焦ってOBを発動しようものなら速攻で返り討ちにされてしまう。
焦らずにじっくりと距離を詰めていく・・・570・・・550・・・530・・・。
距離が500を切る。俺がOBを起動すると、
「バシュ!」
見計らってたようにCR-WBW98LXの銃身に溜められていたプラズマが発射された。
そのときにOBが発動したが丁度スレスレで右側のCR-E82SS2を掠めていった。
OBでドンドン距離が縮まり20まで距離が詰まる。
MOONLIGHTは左腕に装備されてて、なおかつNIOHは右腕武器。
位置的にはこちら不利だが今更軌道変更はできない。MOONLIGHTから青い光が走る。
左から振ることはできないので自然と突くかたちになる。
しかし次の瞬間、リミテッドシリンダーの右腕が後ろに引くのが見えた。
「・・・何!?」
キャノンを撃った後はしばらく硬直があるためすぐには武器変換はできないはずだが、おそらくNIOHを放とうとしている。
しかしここで引くことはできない。一か八かだ。
そのままブレードを突き上げるようにコアに突きつけようとする。
しかし、次の瞬間目の前が紫色の光に包まれたと思うと、すごい衝撃が体を襲った。
衝撃で強制的にOBが解除される。
「ぐ・・・」
『さっきも言ったでしょ?突っ込みすぎ。こっちは重量型だってこと忘れないでね。』
見ると目の前にある紫色の光はエクステンションのシールド。
リミテッドシリンダーは右腕を引きNIOHを放つモーションに見せかけ、
実は機体全体を反転させバニシングドライブをシールドにぶつけたわけだ。
シールドであるがエネルギー制シールドだと熱が発生するので、それで徐々にコア内部の温度が上がっていく。
『もう終わりでいいや♪意外に詰まらなくて残念。』
リミテッドシリンダーがブースターを吹かし、そのままの状態でこちらの機体を徐々に後ろに引きずっていく。
そして右腕を引きNIOHを構える。おそらく今度は決めにかかるはずだ。
「・・・つまらないかどうかは最後まで分からん・・・!」
『これで最後だから大丈夫よ。』
右腕が限界まで引かれ、突き上げるモーションが見える。俺も同じように左腕を突き上げる。
「・・・砕けろ!」
『え!?』
リミテッドシリンダーのNIOHがこちらのコアを捉える前、NIOHのシリンダー部にMOONLIGHTの光が貫通する。
その瞬間、NIOH内の爆薬がすべて爆発し、物凄い衝撃が体を走る。
「ぐぐ・・・!」
『きゃっ!』
画面は爆煙でいっぱいになり何も見えなくなる。これだけの爆発であれば相手の機体も無事はないはず。
対してこちらは左腕がすべて吹っ飛んだようだ。さっきから警告が鳴り響いている。
加えて機体温度も上がりっぱなし。ラジエーターもおかしくなったのかもしれない。

しかし、瞬間煙の中で何か光ったと思うと、モニタには YOU LOSEの文字が。
何が起こったか分からなかったが、爆煙が薄くなりモニタが回復するとそこにはCR-WBW98LXを構えたままのリミテッドシリンダーが映っていた。
そのリミテッドシリンダーも右腕の肘より下がなくなり、カメラアイの光が失われていた。
『まったく・・・何をするかと思ったら・・・』
ブラッティマリーから通信が入る。自分でも無茶だとは思った。
だがこれぐらいのことをしなければ彼女には勝てないと思っていた。しかし結果はこんなことをしても勝てなかった。
メインカメラが破壊された状態なのに的確にコア部分を射撃したことは流石だと思った。


リミテッドシリンダー
頭部 : CR-H05XS-EYE3
コア : C05-SELENA
腕部 : A04-BABOON
脚部 : CR-LH81AP
ブースタ : CR-B83TP
ジェネレータ : G02-MAGNOLIA
ラジエータ : ANANDA
FCS : CR-F91DSN
インサイド : I07D-MEDUSA2
エクステンション : IWATO
右肩武器 : CR-WBW98LX
左肩武器 : CR-WBW98LX
右腕武器 : NIOH
左腕武器 : JITEN
右格納 : NONE
左格納 : NONE

O01-ANIMO
CR-O69ES
CR-O71EC
CR-O79L+
O03-CODON
MARISHI

ASM CODE : &LK500k2w04wE01sa00k02D16oa3mWBiFI80qk1d#

 

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