2012年にPS3及びXbox360にて発売されたアーマード・コアシリーズ第14作。
読みは「アーマード・コア ファイブ」(「アーマード・コア ブイ」じゃない。。でも略称であるACVの読みは「エーシーブイ」)
ジャンルはメカカスタマイズアクションとなる。

過去作品から世界観を一新し、過去の戦争で世界が崩壊し、工業生産力をほぼ失った荒廃した(ナ○シカとか某世紀末的な)世界がベースとなっている。
本作でのACは旧シリーズとは扱いが大きく異なり、、『かつての戦争で使われていた普及兵器の発掘・再生品である』との位置付けになっている。
また、旧シリーズとの最大の相違点としては、ACのサイズが10mから5m(『the FACT』では、7mとされる)へ縮小された点が挙げられる。加えて既存シリーズと比較して非常に重厚感あるミリタリーロボ的側面を強く打ち出しており、『ほのおのにおいしみついて むせる』仕上がりとなっている(もっとも、「現行兵器よりも高性能な発掘品」という意味では旧作の"レビヤタン"系トンデモ兵器なのだが)

主な仕様変更として、脚部による蹴り要素(ブーストドライブ及びブーストチャージ)の追加、攻撃及び防御属性の細分化(KE?CETE?)や、ブースターによる垂直上昇の不可や、レーダーの廃止とスキャンモードの追加等が挙げられる。
また、新要素として、規格外兵装オーバード・ウェポンが導入されるが、一撃必殺が狙える代わりに非常にリスキーな代物になっている。
さらに、本作ではガレージのカスタムが可能になっている。

本作はオンラインゲームの要素が強くなっており、最大5名(内1名はオペレーターとなる)でチームを組み、他チームと戦って領地を奪い合うというシステムになっている。
さらに本作はシリーズ初となるダウンロードコンテンツ対応作品であり、リペイントパーツや追加ガレージなど、攻略とは関係の無い「お楽しみ要素」としてコンテンツが配信されている。

当初は“アーマード・コア5”というタイトルで「オーバード・ウェポンによる暴力的破壊」を前面に押し出した仕様にする予定であったが、過去作の焼き直し程度で世に出すことに納得ができなくなったため、上記の仕様に作り直したという。
それが、2010年初頭のAC5発表から丸二年の空白ができた理由である。

発売当時。ACLRPに封入されているコードを使ってACVで使用可能なオリジナルパーツが入手できるキャンペーンが実施されており、歴代フロムゲームファン垂涎の品が手に入った。 また、本作の看板機体であるUCR-10はバンダイナムコゲームスの「バトルロボット魂」でナインボール・セラフに続くACの外部作品参戦を成し遂げている。

なお、本作は海外ではバンダイナムコゲームスを販売元とする。

ACVと二次創作

本作は二次創作(特に小説・考察)の分野において、非常に厳しい立場にある。
これは『アーマード・コアV』という作品が、「二次創作作品を作りにくい」構造をしていることに由来している。
※大本のフロムは当サイトの用語集を見てくださっていたり、イベントに持ち込んだ同人誌や自作グッズをを快く受け取ってくれたりするなど、二次創作に関して好意的なスタンスをとられている。

“荒廃した世界”、“個性的なキャラクター”、“その後を臭わせる謎な終わり方”など、過去の作品にも見られた世界観におけるACシリーズの特性は本作でも健在であるが、本作に限ってはこれらの要素が“荒廃し過ぎて「北○の拳」もしくは「ナ○シカ」としか形容できない世紀末的世界”、“脇役が個性的過ぎて主人公の存在が空気(蚊帳の外)”、“謎過ぎて「謎が謎を呼ばない」投げっぱなしジャーマン”と変換されてしまう状態にあり、同人作者は創作意欲が掻き立てられない&意欲があっても創作することができない有様となってしまった。

その世界観の冗長性の無さ、オリジナル要素挿入のシビアさは「原典を忠実になぞらない限り、全くの別作品(アーマード・コアですらない何か)になってしまう」とすら言われる程であり、これは“作中ミッションのノベライズ”以外の創作がほぼ不可能であることを意味する。
個性的なキャラクターにしても、登場人物達がミッション中ほぼ休み無く面白会話を繰り広げた結果、作品そのものを主任を筆頭とした“ネタキャラ達のコントショー”にしてしまった感は否めず、良質な二次作品の創作を阻む要因となってしまっている。
主人公の存在の空気化も、この状況に拍車を掛けたことは想像に難くない。
真の敵である「企業」についても、他に類を見ない程謎だらけの存在であり、どのような考察・設定をしても、「その作者の勝手な創作」にしかならないという状況が生まれてしまった。

これらの問題は「火のない所に煙は立たない」を体現するかの様に、フロムより開示される設定が過去作に比べあまりに少ないことに起因しているが、良質なACV設定資料集となる『the FACT』発売後も根本的な解決を見ておらず、歴戦のフロム脳患者達がその変態的な創造意欲を発揮する土壌が、フロムの作る設定の開示・不開示の絶妙な按配であったことを、患者自身が痛感することとなった。

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