アーマード・コアVおよびアーマード・コア ヴァーディクトデイを統合したグループ。
それまでの作品以上に荒廃した世界観と、企業の量産兵器から旧世代の発掘兵器へとその在り様を変えたAC、また、陸戦兵器らしい泥臭さを感じさせるメカデザインが特徴。
ゲームシステム的にはオンラインを重視しており、シリーズの中でも特に対人戦とその研究が盛んになった。
同シリーズからACをプレイするようになったユーザーは、ミグラントと呼ばれる。
ACVDにおいて、本シリーズの世界観が4シリーズの延長線上にあることが仄めかされている(フロムのファンサービスの可能性もあり)。
Vシリーズの前史と4シリーズの類似性 †
先述の通り、Vシリーズは4シリーズの延長線上の物語であるように見える(明確に4シリーズの時代の物であると断定できる要素はない)。
具体的に類似性が認められる点は以下の通り。
- 旧世代兵器の動力源
旧世代兵器の動力源となる特殊な粒子は、高濃度であれば緑色の霧状物質として視認できるが、これはその特性がコジマ粒子に酷似している。
- 旧世代兵器の外観
スピリット・オブ・マザーウィルやホワイト・グリント等に酷似した旧世代兵器がVDにおいて登場。
- 旧時代の歴史
Vシリーズの前史と言える旧時代においては、『無数の兵器による大規模な戦争』、『特別なパイロットたちが操る特殊兵器により戦争が激化』、『権力者たちが巨大な武器を生み出し、地上を更に破壊』という流れで全世界が焼き尽くされたとされる。
これはリンクスによってのみ操られるネクストが投入された国家解体戦争とリンクス戦争、そしてアームズフォートが投入されたfA時代の企業間抗争とORCA旅団との戦いに類似する。
一方でACVの時点では過去作とのつながりは一切ないとしていたこともあってか、すり合わせが不十分に思える点も多い。
- MTの不在
AC誕生に至る道のりとしてMTの存在は重要な要素である。また、荒廃した世界において作業用機械の存在が明示されないのもいかなものか。
- ACの開発方針
サイズが10m→7mまで縮んだのはともかくとして、4シリーズの特徴であった多彩な企業によるアセンブル傾向が鳴りを潜めているのは気になるところだ。
具体的には『EN防御の高い軽量二脚』『実弾防御重視のタンクや重量二脚』などが姿を消したのはなぜだろうか。
新たな一大勢力が台頭して独自の規格を広めた可能性もあるが…。
- 枯渇しない資源
4シリーズの時点で『限りある資源の節度ある再分配』を旗印にパックス・エコノミカやクレイドル体制による市民の管理統制を行わなければならなかった。
そこから企業間抗争や深刻な汚染を招くほどの戦争が起こったならば、人類が再び文明を築くだけの余裕はどれほど残っているだろう?
Vの過去の遺物を使ってかろうじてやりくりしている状況は納得できるが、タワーの発見以降の発展と汚染の縮小ぶりは唐突に感じる。
あるいは未開拓の地だった宇宙からの輸入物資がここに集められてでもいたのだろうか。
こういった要素から別物だと思うか、繋がっているものとするか、平行世界か何かと考えるか、あいまいなものはあいまいなままだと割り切るか、それはあなた次第である。