4シリーズに登場する防御機構の一種。
頭文字をとってPAと略されることが多く、完全防護膜、粒子装甲などとも呼称される。
ネクストの標準機能であり、機体周辺にコジマ粒子を安定的に還流させることで、各種攻撃によるダメージを軽減・無効化させる。
クイックブーストと併せてネクストに隔世の性能を与えた根本と言える。
ネクスト以外では、ソルディオスやフェルミに代表される大型兵器やエーレンベルクなど一部施設の防御システムとして運用されている。
また、ネクストの試験型にあたるAZシリーズの場合、エネルギーシールド状に展開する限定的なものを装備する。
PAは特に実体弾に対して高い効果を示し、既存兵器搭載の戦車砲、機関砲や榴弾、ミサイルなどではほとんど損傷を与えられない。
これに対抗するためには艦船や大型兵器クラスの火力か、あるいは同じネクストの扱う火器しかない。
ただし、時代・状況が変化したためかACfAではノーマルやMTの火力でもネクストに一定以上のダメージを与えられるようになっている。
流石に核兵器級の火力は堪えるようで、アーマード・コア4 アナザーストーリーVol.2でセーラ・アンジェリック・スメラギのブルー・ネクストが地雷化した核融合爆弾“クリーン”の爆発を受けた際には、機体損傷率75%の大ダメージを負っている。地中での起爆で威力が減衰したこと、起爆直前に全速で離脱したことを加味した上での結果なので、PAを持つネクストにとっても核兵器による攻撃は大きな脅威と考えられる。
コジマ粒子はジェネレーターで常に生成されているため、通常の装甲と異なり、被弾によって減衰しても時間とともに回復させることができる。
その防御能力は機体のコジマ粒子供給能力、PA整波装置の整波性能と減衰抵抗に依存する。必然的に、『製造企業のコジマ技術の優劣がPAの優劣に直結する』とも言える。
欠点 †
正しく次世代の防御装置であるが、展開中は大量のコジマ粒子を放出し続ける(整波装置はコジマ粒子を機体周辺に定着させるものではない)ため、重大な環境汚染源となりうる。
このため、都市部など汚染が許されない一部のミッションでは展開が制限される場合が多々ある。
また、取分け貫通力に優れた兵装(スナイパーライフルなどやレーザー兵器)に対しては効果が比較的小さいという弱点もある(効果がないわけではない)。逆にマシンガンなど小規模な火器による連続した弾幕や、グレネードの爆風・破片などのダメージは容易に軽減可能であるものの、PAが減衰してしまいやすい傾向が見られる。
レーザーブレードや射突型ブレードなどの格闘武器は総じて対PA性能が高く(PAの内側から攻撃されるため、とも言われる)、たとえノーマルのそれであってもネクストにとって十分な脅威となる。
水中や砂嵐などの極端な悪天候にも弱く、事実として世界で初めてネクストを中破させたレイヴン、シーモック・ドリは砂嵐の吹き荒れる砂漠において多数のトラップを駆使した上で、自機の装備にレーザーライフル、レーザーブレードを採用していた(ただし、天候のPAへの影響に関しては、ゲーム中での再現は水面・水中での微量の減衰のみ。ほとんどの場合はジェネレーターのKP出力が上回るため、体感しづらい)。
この他にPAの減衰が起こる状況として、機体周辺に高濃度のコジマ粒子が存在する場合が挙げられる(PA同士の接触やスフィアやB7に代表される高濃度コジマ施設、アサルトアーマー等によるコジマ爆発など)。このような状況では、機体そのものへの直接的ダメージが生じることもある。
その他、ネクストはOBにもコジマ粒子を使用する都合上、OB中もPAが減衰する傾向にある(ジェネレーターのコジマ粒子生成能力次第ではこの限りではない)。
なお、設定上は空気抵抗の低減にも寄与しており、PAあってこそネクストの超音速機動が可能となったとされているが、ゲーム中ではPAが消失状態であっても特に問題なく音速突破は可能である。