ACが腕部に装備できる最も標準的な火器。Rifle.〔英〕
かつては伝統的にミサイル、レーザーブレードなどと合わせて必ず初期機体に装備され、また武器カテゴリの先頭に配置されていた。
性能は通常AC用のそれとネクスト用で大きな差異があるため、別途に解説する。
PSAC〜LRにおけるライフル †
PSACシリーズからLRに至るまでは、概してあらゆる性能が平均的に設定されている。
瞬間火力に劣る傾向があるためミッションではマシンガンの陰に隠れがちだが、弾速や補正に優れ、命中率が高いものが多い。PSACシリーズ及びAC2AA、AC3の緑ライフルやAC3SLの対ACライフルは強武器として有名。
特に広角サイトも兼ね備えた機種は近〜中距離で非常に扱いやすく、確実なダメージ源を要求される対人戦で活躍することが多い。
また物にもよるが威力と弾薬費のコストパフォーマンスに優れたものが多く、本来はミッションでも扱いやすい武器と言える。
SLでは三点バースト式のバーストライフル(この時点での分類はアサルトライフル)が、NXではマガジンを採用して瞬間火力を高めたアサルトライフルが追加された。
これらに加えて左腕にも火器を装備できるダブルトリガーが登場したことから、前述の火力不足を解消しやすくなり、より扱いやすくなっている。特にSLの対AC砂は有名。
(ただしバーストライフルは、SLでは照準のバグにより、Nシリーズでは根本的な性能不利により不人気機種)
ちなみに、2003年のTGSで展示されたバージョン(いわゆる佃ネクサス)で登場したバーストライフルは、ライフルでありながらバズーカ並の衝撃を持つという設定であった。その名残か、着弾エフェクトが他機種と異なる。
口径は不明であるが、PSACシリーズの初期ライフル“WG-RF35”は同作の命名法則から「35mmライフル砲」と解釈できる。
4シリーズにおけるライフル †
4シリーズでは標準的な火器である点は変わりないが、対PAを前提としているためか目覚ましい威力向上が見られている。
戦車はほぼ一撃、MTは二・三発、ノーマルですら数発で撃破可能という凄まじい破壊力である。
(その異常な威力のためか、ネクスト用ライフルは弾薬費が一発ミサイル並と非常に高価)
弾速や近接適性も比較的優れている傾向にあり、一部機種を除いて装弾数も豊富であるものが多い。
総じて対通常兵器・対ネクストを問わず主力となりうる性能で、事実として公式オンライン対戦上では、レギュレーションによって若干の変動はあるが、ライフル系を主武装とする機体は多く見られる。
大きく分けて、標準型ライフルと突撃型ライフルの二種類にカテゴライズされる。
標準型は従来のライフルに近い特性を持つが、その中でも平均的な性能を持つローゼンタール製、GA製と、ある程度スナイパーライフルに近い特性のBFF製に分けられる。
突撃型は従来のアサルトライフルに相当するもので、単発の威力や命中精度で劣る代わりに連射力が高い。その連射力から多数の敵を相手にするミッションでも扱いやすく、近接適性にも優れるため接近戦に向く。
反面、発射時の反動が大きいため、中距離から安定して命中させたい場合は腕部の射撃安定性能に気を遣う必要がある。
詳細は突撃型ライフル個別記事も参照。
旧シリーズ同様、口径などの具体的な数値は不明だが、A NEW ORDER of “NEXT”にて“051ANNR”のデザイン画に「60mm 48〜72発ほどでは?」と弾薬に関する指定らしき記述がある。
Vシリーズにおけるライフル †
マガジンシステムの廃止と併せて、標準型・突撃型の区分も廃止された。
KE属性の火器であり、例によってと言うべきか癖のない性能を持つため多用されがち。
また、跳弾によるダメージの低下を考慮し、対人戦における自機のKE属性への防御を『ライフルを跳弾させられる程度』に割り振るアセンブルが往々にして見られる。
『the FACT』では、本作のKE属性の武器はAPFSDS弾を使用していることが示唆されており、
APFSDS弾はライフル砲から撃てないこともないが、理想的なのは滑腔砲であるため、本作のライフルが本来の意味でライフルなのかは不明である。
VIシリーズにおけるライフル †
今作では純粋なライフルという名のカテゴリは消え、特性毎に枝分かれを遂げた。最も旧作の挙動に近いライフルとしてはフルオート射撃が可能なアサルトライフルがあり、従来のライフルのポジションに立っている。
余談 †
現代軍事用語としての「ライフル」とは砲身内部にライフリング(Rifling〔英〕:施条)を持ち、弾頭に回転を与えながら発射する銃砲のことである。
しかしPSAC〜LRまでのAC世界では明確な定義がないようで、レーザーライフル、パルスライフル、グレネードライフルなどの用語も混在している。
また現代軍事においてもライフル砲よりも滑腔砲が主流となりつつあることからも、ACのライフルが原義の通り「施条砲」であるかは定かではない。
ただし、PSACシリーズでの武器腕「AW-RF105」及び「AW-RF120」を同作武器腕の命名法則から「105mm(120mm)ライフル砲」と解釈する主張もある。
特に前者に関しては、これを装備した機体を駆るレイヴン“ゲパルト”(PPアリーナ17位)の説明文に『ライフル砲』と明記されている。